CBDによる耳鳴り改善:

スポーツ試合の声援やコンサートの音楽などの大音量に晒されると、耳鳴りと呼ばれる耳の中で音が鳴っている様な現象が起こります。

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CBDは集中力をアップする?

集中力とは、そもそも一体何なのでしょうか。ある一定時間特定の作業に特別な注意を向ける事、関心事や活動の中心にある状態、単にある作業に夢中になっている状態などが週という言葉の定義になります。ただ、集中力の重要性を正しく理解するには、集中力がなぜ必要とされていて、どれくらいの集中力をどうすれば長期間持続させられるかを知る必要があります。 集中とは、思考の連続、根拠、心遣い、疑問、解決に向かうための入り口となるアーチの様なものです。このアーチがなければこうした思考を行う事ができないと考えると、集中力は私たちに思考する機会を与えてくれる非常に重要な役割を持っているという事ができます。つまり、集中を効果的に行う事で、効果的な思考が可能となるのです。 しかし、睡眠不足、不健康な生活習慣、偏った食事、精神的ストレス、ホルモンの変化、慢性的な痛みなどがあると、安定して集中力を維持する事が出来なくなり、さらには思考の質も悪くなってしまいます CBDと集中力 CBDは、世界中で集中力を高める目的で使用されています。カンビナスの主成分であるCBDにそんな効果があるという事実を聞いて、驚く人も少なくないでしょう。なぜならこれまでカンナビス使用者には非常に忘れっぽく、不器用、怠け者、やる気がないと言ったネガティブな偏見を持たれがちだったからです。実際には、CBDには集中力を極めて効果的に高める作用があるのです。 実際には、CBDには集中力を極めて効果的に高める作用があるのです。CBDにはTHCのような向精神作用がないためまたエンドカンナビノイドシステム(ECS)と相互作用して体全体の機能を調整する働きがあります。 このように、安全かつ極めて有効な治療効果を持っているCBDは、現在大きな注目を集めています。 CBDと学習・注意・記憶との関係性 CBDは学習に良い影響を与える事がわかっています。1 CBDの記憶に与える影響を調べた研究では、THCとCBDには2つの相反する作用があると結論付けられていました。 ADHD・ADD 睡眠、食事、運動などの生活習慣の改善をしても、依然として集中力が保てないのであれば、発達障害であるADDやADHDの可能性があります。かつて、ADHDは子供や未成年のみが持っていると考えられていましたが、その認識は現代になって誤りだった事がわかりました。ADHDは幼少期のうちから治療を行わなければ、大人になってもその特徴が残り、日常生活に大きな支障をきたす事が研究によって明らかになったのです。 ADDとADHDは、簡単に言えば集中することが難しくなる障害で、頭の中が混乱し、落ち着きのない状態が続きます。こうした不安定な状態をごまかすために、常に足をくねらせたりしています。この注意散漫を解消するためにアデロールやリタリンなどの薬が処方されますが、使用している間に依存に陥っていたり、耐性がつき薬が効かなくなってきたりします。CBDがADHD患者に好まれるのは、こうした耐性や依存性がないためです。 CBDはADD/ADHDにどのように役立つ? ADHDの最も代表的な症状に、多動性というものがあります。実は、CBDにはこの多動性を抑えることができるという研究結果が報告されており、またエンドカンナビノイドシステムの補助作用があるため、認知機能の向上にも役立つと言われています。ADDとADHD患者のドーパミン分泌量は、健常者と比べて少ないという特徴があります。ドーパミンは、記憶、注意レベル、気分など、脳の認知能力をコントロールする神経伝達物質ですが、この化学物質の濃度が低いと、ADDやADHDの主症状である注意欠陥が現れます。 さらに、CBDは脳の認知プロセスを改善するため、注意欠陥障害以外の症状の治療にも役立ちます。例えば、不安、痛み、抑うつなどの神経系の健康問題には非常に効果的に働きます。例えば、5分後にプレゼンテーションの発表が控えていて、人前でのスピーチに強い不安がある場合は、即効性のあるCBDリキッドを試す事をおすすめします。また、常に集中力が上がらないと感じている場合は、カプセルタイプでCBDを摂取すれば、ゆっくりと代謝されて徐々に体内に広がることで、集中力が長時間持続する効果が期待できます。CBDには、オイル、カプセル、クリスタル、VAPE、 リキッド、ガムなど、さまざまな製品タイプがあるため、ライフスタイルに合わせて楽しみながら使用する事ができます。 騒がしさに溢れた世界で生きるために テレビがついた状態で仕事用のメールの内容を考え、片手に持ったスマホには100件近い通知が表示されている。こうした電子機器に囲まれて生活する私たちにとって、一つの事だけに集中する事は非常に困難です。そして、こうした毎日を送っている多くの人が、自分のマルチタスク能力を過大評価しがちです。スマートフォンやSNSが普及した現代においては、私たちの注意力は常にいくつもの方向に分散しています。 周囲の環境や習慣を変える事が集中力を高める最善の方法であることは、一見当たり前のことの様に思えますが、多くの人がこうした解決策を取らずに集中力の低下を嘆いている事も事実です。例えば、論文に取り組んでいるのであれば、スマホをミュートにするか、手の届かないところにしまっておく事ですぐに返信するわけでもないのに通知が来るたびにチェックしてしまう癖が直ります. 集中力は、一旦途切れてしまうとまた最初から高めていかなくてはいけないのです。CBDは非常に大きな治療効果や集中力を高める効果を持ってはいますが、集中力を削ぐ対象を消してくれるわけではありません。 CBDの製品タイプの中で最も効果的でシンプルなものは、CBDオイルです。摂取方法は簡単で、まずスポイトで吸い取ったCBDオイルを、舌の裏に数滴垂らしてしばらく吸収を待ちます。数分後には、このオイルが体内のコルチゾールレベルを整え、オイルの主成分であるCBDがストレスホルモンを抑制し始めるため、効果を実感するにはそれほど時間はかからないでしょう。 また、前述した通り、CBDの原料であるカンナビスに含まれるカンナビノイドが脳へのセロトニンの流れをスムーズにすることで、体内の調節機能を司るエンドカンナビノイドシステムの働きを正常化します。こうした作用により、不安感、睡眠、注意欠陥障害の原因である受容体が鎮静化し、協調をはじめます。 まとめ 本稿は多医学研究に基づいて執筆されているため、初めて聞く様な医学用語が多く見受けられたことと思います。しかし、わからない事が多いと、無意識のうちに例示されている症状やそれに対する解決策が全て自分に当てはまるという錯覚を起こしかねません。これは、この記事の意図するところではなく、出来るだけネット検索するなどして、意味を理解した上で読んでいただく事をおすすめします。また、この記事を読み終えた後に一度自分自身の状態と向き合い、自分を取り巻く環境、食べているもの、生活習慣などを見直してから、毎日の食事にCBDオイルを補助的に取り入れることから始めてみてください。まずは少量から摂取を始める事で、徐々にCBDに対する信頼感が生まれ、あなたの健康や日常生活に大きなメリットをもたらすことでしょう。CBD市場は日に日に拡大しており、CBDの有効性を体感したユーザーの多くは健康増進と快適なライフスタイルを世界に発信するようになったり、ユーザー同士で情報を交換するためのコミュニティが生まれるなどして、一層大きな広がりを見せています。 参考文献 Lawn, Will, et al. “Acute and chronic effects of cannabinoids on effort-related decision-making and reward learning: an evaluation of the cannabis ‘amotivational’hypotheses.” Psychopharmacology 233.19-20 (2016): 3537-3552. [↩]

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PTSDのためのCBD – 心的外傷後ストレス障害

人生はジェットコースターの様なものです。素晴らしい出来事が起きたかと思えば、その直後に最悪な瞬間を迎えたり、様々な転機に溢れています。そうした人生において突然起こる困難な出来事やトラウマになるような経験は、その後の人生に大きな傷を残します。PTSDを発症する原因は数多くありますが、最も多く見られるきっかけは、戦争、性的暴行、または暴力的な犯罪に巻き込まれ、被害を受けてしまう事です。

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CBDの抗酸化作用

抗酸化物質と聞くと、体に良いというイメージを持つ人は多いと思いますが、抗酸化物質を豊富に含む食べ物がこれだけ推奨されている理由を知っている人は少ないでしょう。抗酸化物質とはいったい何なのでしょうか。そして、体にどんな健康上のメリットを与えてくれるのでしょうか? 一言で言うと、抗酸化物質とは、体内の酸化を抑制して酸化ストレスを軽減する物質です。酸化とは、体内で起こる様々な化学反応に際して老廃物が発生するプロセスです。このプロセスでは、フリーラジカル(酸化を引き起こす原因となる、単一の原子・分子)が生成されます。体内ではグルタチオンやコエンザイムQ10などの抗酸化物質が生成されていますが、フリーラジカルの生成を完全に防ぐには至りません。特に年齢を重ねると、酸化ストレスが著しく増加するため、体内の抗酸化物質だけでは処理が追いつきません。だからこそ、体内生成では不足してしまう抗酸化物質を外から摂取することが重要なのです。 フリーラジカルとは? 抗酸化物質は、体をフリーラジカルによる損傷から守る性質があるため、体内では抗酸化物質が生成され、フリーラジカルに対処しています。1 酸素は、体内で起こるさまざまな化学反応の副産物として生成されますが、化学反応性が高いために他の物質と容易に結合し、有害なフリーラジカルが生まれます。 こうして生成されたフリーラジカルは、他のタンパク質から電子を奪うことで細胞を破壊し、場合によってはDNAを損傷することもあります。フリーラジカルが及ぼす最も大きな害は、フリーラジカルによって電子を奪われた細胞は、不安定になってさらに他の細胞を不安定にしてしまうという連鎖が起こってしまうことです。このようにして、フリーラジカルは体全体に波及していきます。 体内の様々なプロセスの過程で生まれる副産物として酸素が残される現象が酸化ストレスと呼ばれていますが、必ずしも悪いことばかりではありません。実は酸化ストレスは、欠陥のある細胞を消滅させる事で正常な細胞を守るためのプロセスでもあるのです。酸化ストレスが問題となるのは、フリーラジカルが過剰に増えて体内に行き渡り酸素を奪っていったり、多くの正常な細胞を破壊する場合です。 抗酸化物質が体内の健康問題を改善するメカニズム 抗酸化物質は非常に安定した物質で、酸素分子が分離しても不安定になることはありません。抗酸化物質は、体内で暴れ回るフリーラジカルと結合して中和し、その活動を停止させます。 これまでの内容を踏まえると、老化によって起こる疾患の多くはフリーラジカルによるものだという事が、お分かりいただけたと思います。例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、慢性炎症は、フリーラジカルが一因である事がわかっています。そのメカニズムをもう一度確認していきましょう。前項で触れた通り、歳を取るにつれて抗酸化物質の生産量は減っていきます。すると、フリーラジカルが中和されずに体内で大暴れする様になり、体のさまざまな器官を攻撃し、甚大なダメージを与えるのです。 フリーラジカルは、タバコの煙などの汚染物質や精神的ストレスなどによっても増大します。加えて年齢を重ねると、フリーラジカルにさらされる機会がますます増え、有害なレベルまで蓄積されてしまい、結果としてさまざまな病気のリスクが上がります。 抗酸化物質としてのCBD 長い間、ビタミンCとビタミンEは最も強力な抗酸化物質だと考えられてきました。そのため、こうしたビタミンを多く含む食品やサプリメントによって抗酸化物質をより多く摂取するという流れが生まれました。最新の研究によると、カンナビノイドは最も強力な抗酸化物質ではないにしても、良好な効果を有している事が明らかになりました。これは非常に興味深い発見ですね。 では、どの様にしてCBDに抗酸化作用がある事がわかったのでしょうか。まず、CBDには遊離酸素の原子が組み込まれています。2 この原子がフリーラジカルに渡ると、フリーラジカルの働きが中和されます。これがCBDの抗酸化作用の仕組みであり、CBDがフリーラジカルの除去に優れた効果を発揮する理由です。 また、CBDには神経保護作用があることもわかっており、この作用によってあらゆる神経変性疾患に治療効果をもたらします。 関連記事: CBDに関する5つの事実 CBDの抗酸化作用に関する研究 CBDの抗酸化作用については、これまで様々な研究が行われてきました。例えばあるラットを使った研究では、CBDが神経細胞における過酸化水素の毒性を効果的に中和する事が明らかになりました。3 また別の研究では、CBDの抗酸化作用はビタミンCとEの両方と比べて30%~50%も高いと結論づけています。4 学術雑誌『British Journal of Pharmacology』に掲載された研究では、CBDがアルツハイマー病の原因となるタンパク質であるアミロイドの蓄積によって引き起こされる脳内の炎症を抑えることがわかりました。また、興奮性シナプスであるグルタミン酸を大量に摂取したラットにCBDを投与したところ、その毒性が中和されました。 まとめ 抗酸化物質は、私たちの体にとって非常に重要な物質です。体内の抗酸化物質が不足すると、フリーラジカルが暴走して体のあらゆる場所に損傷を与えます。抗酸化物質は、フリーラジカルに遊離酸素の原子を提供する事でこの損傷を食い止めます。電子を受け取ったフリーラジカルは、付近の細胞から酸素を奪うことをやめ、ダメージの連鎖が止まるのです。 抗酸化物質が多く含まれる食品は沢山ありますが、中でもビタミンCとビタミンEが豊富に含まれているものが高い抗酸化作用を持つ食品として取り上げられています。CBDにも、抗酸化作用が認められており、その効果を実証した数多くの研究論文が残されています。そうした研究データによると、CBDは一般的に知られている抗酸化物質よりも高い抗酸化作用を有していると言われています。 また、CBDには神経系を保護する別の治療効果があり、様々な神経変性疾患を改善することのできる治療薬としても注目が集まっています。5 さらには、パーキンソン病やアルツハイマー病、がんなどにも治療効果が認められており、その可能性は今後の研究によってさらに広がっていくことでしょう。この様な様々な薬効を持つCBDを、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。 参考文献 Szalay, J. (2016). What Are Free Radicals?. [online] livescience.com. Available at: https://www.livescience.com/54901-free-radicals.html [↩]Devitt-Lee, A. and CBD, P. (2016). CBD Science: How Cannabinoids Work at the Cellular […]

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骨粗しょう症改善のためのCBDオイル

国際骨粗鬆症財団(International Osteoporosis Foundation)によれば、ヨーロッパ、アメリカ、日本国内でおよそ7500万人が骨粗しょう症を患っているといわれています。1 また、女性のみでは世界全体で2億人が罹患しており、これは60代女性の約10分の1にあたります。 骨粗しょう症の症状と原因 症状 初期段階においては、一般的には目立った症状は現れませんが、骨密度が低下して骨が弱くなると以下のような症状が起こります。 脊椎骨の骨折や脆くなったことによる腰痛 徐々に身長が低くなる 姿勢が前屈みになる 思った以上に簡単に骨折してしまう 主な要因 女性は、骨粗しょう症になりやすいと言われていますが、これは閉経後2、3年間で骨密度が急速に減少するためです。 その他の要因には以下のようなものがあります。 副腎の過剰なホルモン分泌 甲状腺の機能低下 性ホルモンの分泌量低下 コルチコステロイドの長期にわたる使用 炎症性疾患やホルモン関連疾患などの他疾患による要因 標準以下のBMI値 大量の飲酒や喫煙 骨強度、骨密度、ホルモンレベルに悪影響を与える薬の高頻度の使用 CBDオイルが骨粗しょう症に効果があると言われる理由 過去数十年にわたる研究の末に、研究者達はついにCB1やCB2などのカンナビノイド受容体が、骨組織にも存在していることを突き止めました。これらの受容体は、骨の健康に極めて重要な役割を果たしていたのです。 そのうちの一つであるCB2受容体は主に、破骨細胞(骨を吸収する細胞)と骨芽細胞(骨を形成する細胞)の中に存在し、骨代謝の調節を行っていると言われています。生理学では、骨の健康を保つにはこの破骨細胞と骨芽細胞のバランス調整が不可欠だとされています。そのため、高齢になりこの2種類の細胞のバランスが崩れると、骨折や骨密度の低下が起こってしまうのです。 カンナビジオール(CBD)はこれらの受容体のアゴニスト(作動薬)ではありませんが、CB2受容体の間接的な拮抗剤として作用すると言われています。2 この受容体は、骨芽細胞の発現や破骨細胞の増殖抑制を行ったり、骨芽細胞を活性化したり増殖を促します。また、皮質内骨の形成を促進し、骨密度の低下を防ぎ、正常な骨密度を維持するなどの働きがあります。一方でCB1受容体は、活性化することでノルエピネフリンと呼ばれる化学物質を抑制する働きがあります。3 最近の研究では、カンナビジオール(CBD)オイルを摂取する事で、これらの受容体の機能を正常に保ち、症状を緩和させたり骨粗しょう症の進行を遅らせる事が明らかになりました。 CBDは、リキッド、ペースト、オイル、カプセル、ガムやキャンディー、軟膏、スプレー、ドロップなどさまざまな形態や濃度のものが販売されています。 CBDを骨粗しょう症に使用するメリット これまでの長年にわたる研究で、CBDオイルやその他のCBD製品が骨粗しょう症に対して2つの明確な治療効果ががあることが明らかになっています。まず、CB2受容体とCB1受容体をマイナス方向に変調させる事で、アゴニストに結合する能力を低下させます。4 これは、一般的にはアントラージュ効果と呼ばれ、同様のカンナビノイド受容体として機能する他の化合物の効果を抑えることができることを意味します。 さらにCBDは、FAAHなどのいくつかの酵素を阻害して、これらのカンナビノイド受容体のもたらす効果を増強させる事ができます。研究者達は、CBDがこうした作用により骨に及ぼす健康問題のリスクを下げ、より健康な体を維持するのに有効であると結論づけています。 エンドカンナビノイドシステムと骨 前項でも触れた通り、エンドカンナビノイドシステム(ECS)には破骨細胞と骨芽細胞の活動制御という重要な役割がありますが、5 これは逆に考えれば、エンドカンナビノイドシステムに何らかの問題が発生すると、骨粗しょう症をはじめとするさまざまな症状を引き起こすという事です。実際、エンドカンナビノイドシステムが骨密度の増減を左右するという事を証明する研究結果もあり、6 それによると、脳内のエンドカンナビノイド受容体が不足すると骨のターンオーバー(生まれ変わり)が活発になると言われています。 こうした状況下では、体は常に古い骨細胞を「引退」させ続けますが、新しい骨細胞が十分に生産されないという状態が起こります。そこで、カンナビジオール(CBD)の助けによってカンナビノイド受容体が刺激され、エンドカンナビノイドが正常化して骨がバランスの取れたターンオーバーを行う事ができる様になるのです。 エンドカンナビノイドシステムは、基本的にカンナビノイド受容体で構成されており、外因性カンナビノイドであるCBDのようなカンナビノイド化合物によって活性化されます。一方、体内に自然に存在している内因性カンナビノイド(エンドカンナビノイド)は、基本的に数種類の酵素によって体内で生成・分解されることからエンドカンナビノイドシステムの重要な働きを制御する役割を担っていると考えられています。内因性カンナビノイド受容体の数が減ると、骨粗しょう症の発症につながると言われているのはそのためです。 ステップアップ方式 当サイトでは、CBDを安全かつ効果的に摂取する方法として、「CBD: A Patient’s Guide to Medicinal Cannabis」という本の中にある摂取方法を推奨しています。7 著者は、体重や体調に応じて摂取量を変える「ステップアップ方式」と呼ばれる摂取方法が有効であると述べています。より詳しいCBDの摂取方法については、ライノフ氏とバーンバウム氏の推奨する方法と、CBDの摂取方法の記事を参考にしてください。 CBDは本当に骨粗しょう症に効果がある? フランスの科学者による研究で、人の骨には脳細胞よりも高いレベルのエンドカンナビノイドとリガンドが存在することが明らかになりました。8 また、アナンダミドと呼ばれる体内で自然に生成されるカンナビノイドが、骨組織に影響を与えている可能性が示唆されました。アナンダミドには、CB2受容体の結合を補助する役割があり、CBDがそのアナンダミドを模倣することで、骨粗しょう症患者の骨の健康を改善することもわかっています。 イドリス・アル氏による別の研究では、骨粗しょう症治療におけるカンナビノイド受容体の役割に焦点を当てました。9 その結果、CBDが骨代謝やリガンドにポジティブな作用をもたらす可能性が示唆されました。この様にカンナビノイド受容体を利用して同化療法や再吸収の阻害をするという作用を持つCBDは、骨折の治療に利用できる可能性があるということになります。 また、2015年に発表されたコーガン・ニーマント氏の研究によると、マウスにCBDオイルを投与したところ、骨が耐えられる最大負荷が大幅に増加しました。10 また、CBDの使用によって骨折や損傷を負った骨の治癒過程が早まっただけでなく、骨密度の低下を遅らせることができることが明らかになりました。 […]

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カンナビス・サティバ – サティバ種について

あまり知られていない事ですが、実はカンナビスと一言で言ってもその種類は多様で、サティバ、インディカ、そしてハイブリッドの3つの大きなグループに分けられます。ハイブリッドは、サティバとインディカの混合種です。

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依存症治療のためのCBD

依存症は、ほとんどの医学会で疾患と定義されており、糖尿病、がん、心臓病などと同様に、生活習慣、環境、生物学的な要因の組み合わせによって引き起こされますが、その約半分は遺伝的要因であるといわれています。依存症を治療せずに放っておくと、他の身体的・精神的疾患を併発し、医療機関での治療が必要になり、さらには深刻な後遺症が残ったり、命の危険が及ぶ場合もあります。 こうしたリスクを抱える薬物・アルコール依存症は、有害だと知っていても薬物やアルコールに身体的、心理的に依存してしまうことを特徴とする、れっきとした脳の病気なのです。依存症患者は、自分の問題を十分に認識している場合がほとんどですが、それでも止めることができないジレンマを抱えています。薬物・アルコール依存症は、薬物やアルコールを長期にわたって乱用することで引き起こされます。また、治療が効果的でないと再発する可能性が非常に高いことから。再発性疾患とも言われています。薬物乱用をしてしまうきっかけは様々で、仲間からのプレッシャー、うつ病、薬物の入手のしやい環境要因など多岐に渡ります。 米国では、2017年にトランプ大統領によって、オピオイド依存症は公衆衛生上の緊急事態であると宣言されました。現在この問題は、オピオイド危機として認知されています。また、2015年には処方薬である鎮痛剤の過剰摂取によって20,101人もの人が死亡し、このうち1万2,990人は、ヘロインの過剰摂取によるものだと発表されました。さらに2016年にアメリカ合衆国保健福祉省が発表したオピオイドの過剰摂取による死亡者数は42,000人でした。これらの統計結果は、にわかに受け入れがたいものです。 この数年間で、多くの研究者たちがカンナビスに含まれる化合物であるカンナビジオール(CBD)の依存症治療における有用性について調査を進めており、すでにその治療効果を示唆する結果が発表されています。しかしながら、米麻薬取締局(DEA)はいまだにCBDをスケジュール1に分類しており、乱用リスクが懸念されています。それにもかかわらず、29もの州が医療目的としてのカンナビス使用を合法としています。 薬物として認知されてきたカンナビスに含まれる成分が、どうして薬物依存症を治療する事ができるのかと疑問に思う人は多いかもしれませんが、CBD単体には、依存症の原因となる脳内の神経経路を修正し、欲求や離脱症状を軽減する働きがあるのです。医療用カンナビスの乱用は、適切なタイミングでの診断と治療がなされていない事で起こり、カンナビノイド過嘔吐症候群につながる恐れがあるため非常に危険です。 依存症にCBDが有効だと言われている理由 驚く人も多いかもしれませんが、CBDが様々な疾患に対して治療効果を有しているという事実は、すでに多くの研究結果によって証明されており、代表的なものではてんかん発作、炎症、慢性的な痛みなどに対する抑制効果が臨床研究などで実証されました。また、がん患者の吐き気など、化学療法の影響を軽減するためにもCBDは使用されています。 CBDが依存症治療薬として有効だとされる理由の一つに、向精神性作用を持たない事が挙げられます。つまり、カンナビスの摂取によってもたらされる「ハイ」な状態の要因となる成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)とは違い、不要な精神活性を起こす事なく治療効果を得る事ができるのです。また、興味深いことにCBDにはTHCの向精神作用を中和する効果があることもわかっています。これは前述の通り、CBDは脳内の神経経路を修正して、欲求や禁断症状を抑える働きがあるためで、これにより、CBDによる依存症治療を受けると薬物を欲しなくなり、再発のリスクが低くなるのです。 依存症治療にCBDを使用するメリット 依存症治療薬としてのCBDの治療効果は無限大です。まず、CBDは依存症によって沸き起こる渇望を抑えるため、依存対象の誘引にさらされた時でも我慢する事ができる様になります。オピオイドやアルコールの依存症から立ち直った患者の85%は1年以内に再発するというデータがあるため、このCBDの効果が再発を防止する事が期待されています。1 また、CBDはオピオイド依存で起こるの離脱症状の軽減にも役立ちます。 もう一つの代表的な効果に、オピオイド依存に陥った人の不安を大きく軽減する、抗不安作用があります。現在多くの研究者達は、CBDの不安レベルを軽減する力がオピオイド依存症を改善し、結果的に再発の可能性を減らすことができると考えています。具体的には、CBDが脳内にある5HT1-Aセロトニン受容体を部分的に活性化させ、気分の安定につながるといわれています。 最後に、CBDはオキシコンチンやバイコディンなどの他の薬物とは異なり、それ自体に依存性がないというメリットがあります。2 関連記事:CBDは禁煙に役立つのでしょうか? 依存症治療としてCBDを使用した際の副作用 CBDオイルを使用することによる副作用は、吐き気、下痢、眠気などですが、こうした症状はまれで、程度も依存症治療で使用される従来の処方薬に比べれば極めて軽度なものばかりです。CBDの副作用についての情報はこちらで詳しく説明しています。 依存症に対するCBDの投与量 依存症治療のためにCBDを使用するにあたって、適切な摂取量を知るにはどうすればいいのでしょうか。当サイトでは、CBDの専門家ライノフ氏とバーンバウム氏の著書「CBD:A Patient’s Guide to Medicinal Cannabis」の中で紹介されているステップアップ法を推奨しています。3 CBDの正しい摂取量についてより詳しく知りたい方は、CBDの摂取量の記事をご覧ください。 CBDで依存症を改善するには、どのように使用すればいい? CBDは、オイル、タブレット、ベイプ、エディブルなど、さまざまな形態で販売されています。CBDオイルはこれらの中で最も広く使われているタイプですが、長く使っていくことを考えると、自分が最も使いやすいと感じるタイプを選ぶのが一番かもしれません。 CBDを使用した本態性振戦患者の体験談 雑誌『Men’s Health』に掲載された、首の怪我を負ったチェさん(仮名)の体験談を紹介します。チェさんは背骨の椎間板を脱臼してしまい、鎮痛のためオピオイドを含むオキシトシンを投与されました。程なくしてチェさんはオピオイド依存になってしまい、乱用していることに気づいた医師はすぐに処方を止めました。その後、別の方法で薬を入手したチェさんは、7年間にわたってオピオイド依存に苦しむこととなりました。カンナビスを吸うなどして脱却を図りましたが、オピオイドへの渇望は消えませんでした。そこで、新たな選択肢としてCBDの使用を始めたところ、依存症が改善されていきました。彼は、1日1回33mgのCBDカプセルを処方され、継続的に服用することで欲求が完全に消え、生活が正常に戻ったと言っています。4 依存症とCBDに関する研究で明らかになったこと フリードベルト・ウェイス氏の主導によるCBD研究では、CBDが依存症に対して治療効果を持つという結果が示されました。5 この研究は、条件付きのコカイン依存症またはアルコール依存症のラットを対象に行われました。ラットには、CBDを混ぜたジェルを1週間毎日与え、一般的な依存症の再発のきっかけがあった時にどう反応するかを検証しました。 結果として、多くのラットが誘因となるきっかけに反応せず、CBDが再発リスクを減らすことを証明しました。さらに、CBDを摂取したラットは、依存症の症状である不安感や衝動性が抑制されていました。この研究結果は、CBDが依存症治療に有効であることを証明するの十分すぎる成果を上げたとして、高い評価を得ました。 結論として、長期的な薬物再発防止のための治療を受けずして依存症を克服する事は極めて難しいといわれている中で、CBDオイルがその最善の手段として大きな可能性を秘めているという事が言えるでしょう。 参考文献 Foster, L. (2019). Understanding Addiction Relapse. [online] EverydayHealth.com. Available at: https://www.everydayhealth.com/addiction/understanding-addiction-relapse.aspx. [↩]Expert Committee on Drug Dependence (2018). CANNABIDIOL (CBD). [online] World Health […]

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ALS(筋萎縮性側索硬化症)治療のためのCBD

カンナビスは、あらゆる病気を治療することのできる可能性を秘めている成分です。カンナビスに含まれる精神活性作用を持たない成分の一つであるカンナビジオール(CBD)は、ALSを含む多くの疾患に対して治療効果を持つ事が、これまで行われてきた様々な研究で明らかになっています。1 ALSとは? ALSという略称で知られている筋萎縮性側索硬化症は、運動神経細胞が変性することで筋肉が萎縮し、動作が困難になる神経・筋疾患です。2 運動神経細胞とは、脳から送られる運動の指令を筋肉に伝達する役割を持つ神経細胞のことで、ALSを患うとこの運動神経細胞が影響を受けるため、この指令が身体中の筋肉に伝達されなくなってしまいます。一言で言うとALSは、体の運動プロセスに大きな影響を与え、自分の思い通りに動けなくなったり、体の一部が意思と違う動きをしてしまったりする、運動機能に問題が起こる病気です。 カンナビス専門の医療機関であるカラパ医院によると、ALSと診断された人の余命は限られているといわれているものの、受ける治療によって長くも短くもなります。ALSの症状には、言葉の乱れ、継続的な筋力の低下、こむら返りや筋肉の不随意運動、筋肉のけいれんなどがあります。 筋萎縮性側索硬化症は、遺伝子の突然変異が原因である事がわかっており、ほとんどの場合家族から受け継いだ遺伝子によってALSが発症するといわれています。その他の要因としては、高齢者におけるALSの罹患率は若年者に比べて高いため、年齢もリスク要因の一つだと言えます。また、ALSは女性よりも男性が罹患する割合が高いという報告があります。3 CBDがALSの症状を改善するメカニズム CBDには、ALSの症状に対して以下の様な効果があります。 唾液の分泌抑制:ALSを患うと筋肉の動きをコントロールすることが難しくなりますが、口の筋肉もその例外ではなく、舌や口周りの筋力が衰えることで口の中に唾液が溜まり過ぎてしまいます。 筋弛緩作用:これは、体の筋肉が頻繁に収縮を繰り返してしまうALSの症状とは逆の作用で、CBDを摂取することによって、体がピクピクするといった筋収縮を抑える事ができます。 鎮痛作用:筋萎縮性側索硬化症によって神経と筋肉が機能不全を起こすと、患部に強い痛みが現れます。CBDには、このような辛い痛みを和らげる効果があります。 睡眠の質の向上:ALS患者の多くは、その症状によって睡眠障害に悩んでいますが、CBDは、この記事でも触れている通り、睡眠を促す効果があるため、この点においてもALS治療にふさわしいといわれています。 食欲増進:食欲不振を伴う疾患は多く、ALSも同じく、食欲を減退させる場合があります。CBDを摂取すると食欲が正常な状態へと戻っていくため、ストレスなく食事を行う事ができる様になるでしょう。4 エンドカンナビノイドシステムとALSの関係性 CBDは、ALS治療において酵素の働きに大きな作用をもたらします。前述の通り、ALSは運動神経細胞が死滅していく疾患ですが、これは、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)と呼ばれる酵素が、運動神経細胞の活動時に生じる老廃物を十分に除去できず、その老廃物が細胞内に蓄積していくことで起こります。老廃物が細胞内から除去されないと、運動神経細胞のDNAが深刻なダメージを受けてしまいます。CBDには抗酸化作用があるため、酵素の働きを助けることで細胞内に蓄積される老廃物の量を減らします。5 CBDをALS治療として使用する方法 当然ではありますが、CBDをALS治療の目的で使用する際には、医師と十分に話し合った上で使用を開始するようにしてください。適切なCBDの摂取量は、目的や状況によって変わります。例えば、ターゲットの疾患の初期段階にある場合の摂取量は、長期にわたってその病気と付き合っている人と比べて少なくなるでしょう。また、痛みの度合いも人によってそれぞれで、それほど痛みを感じていないという場合には当然摂取量が少なくなります。この様に、自分の病状にあった最適な量のCBDを摂取する事で、最大限の効果を得る事ができるでしょう。 最適なCBDの摂取量を知るためには、自分の症状の重さや体質などを考慮に入れる必要があります。その上で、まずは低用量から始めて、徐々に量を増やしながら反応を見ていく方法で自分にあった摂取量を探るという方法が推奨されています。これは、ジュリアナ・バーンバウム氏とレオナルド・ライノフ氏の共著「CBD:A Patient’s Guide to Medicinal Cannabis」の中で紹介されているステップアップ方式という摂取方法で、6 ALSの場合に関しても、著者はこの方法に従ってマイクロドース(低用量)から始めることを推奨しています。マイクロドースについて、またCBDを正しく摂取する方法についての詳細は、CBDの摂取量に関する記事をお読みください。 ALSとCBDに関する医学研究 カプラン医院によるCBDのALSに対する治療効果に関する発表によると、スペインのコンプルテンセ大学が実施した研究で、ALSを持つマウスにCBDオイルを投与したところ、病気の進行が遅くなったという結果が報告されました。7 また、CBDオイルが筋肉の動きを管理する化学物質の分解速度を上げるなど、神経系の機能調整を助けるという結果も出ています。8 これらの研究結果で明らかになったCBDの効果だけを見てみても、CBDがALS治療に対していかに大きな治療効果を持っているかという事がわかります。以上のことから、CBDはALSの諸症状を治療するのに有効であると言えます。 まとめ 結論として、CBDはALSの症状軽減に役立つ事がわかりました。ALSは辛い痛みや不快感を伴う疾患です。この疾患を患う人が痛みや不快感に苦しむ事なく少しでも長く生きられるような治療方法を確立していくことは、今後の医療分野における大きな課題です。CBDオイルは、痛みを和らげ、筋肉を弛緩する効果があります。適切な使用方法を守ることで、こうした効果を最大限に得る事ができます。CBDは天然成分であるため、他の処方薬や治療法を併用することも可能です。ただ、危険な飲み合わせもあるため、使用する際は必ず医師に相談する様にしてください。 参考文献 Kogan, Natalya M., and Raphael Mechoulam. „Cannabinoids in health and disease.“ Dialogues in clinical neuroscience 9.4 (2007): 413. [↩]Gastl, R., and A. C. Ludolph. „Amyotrophe Lateralsklerose.“ Der Nervenarzt 78.12 (2007): […]

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クローン病治療のためのCBD

CBDがクローン病治療に効果的と言われている理由 CBDは、カンナビスと呼ばれる植物から抽出された天然の化合物で、様々な病気や症状に大きな治療効果をもたらすと言われています。これまでに行われたいくつかの研究によって、CBDが消化管の感染症や病気を改善する事が明らかになりました。 クローン病の治療にCBDが有効な理由としては、この病気が消化管で発生するためだと言われています。あるCBDに関する研究によると、CBDは、主に胃、脳、大腸、小腸などに存在するCB1受容体、1 2 CB2受容体、セロトニン受容体といった様々な受容体に影響を与える事がわかっており、CBDが体内に入るとこれらの受容体を刺激して、吐き気、胃酸過多、嘔吐などを予防します。 クローン病治療のためのCBD摂取量 CBDの摂取量に関しては、レオナルド・ライノフ氏の著書「CBD – A Patient’s Guide to Cannabis」を参考にすると良いでしょう。3 特に、まだCBDを摂取した事がなく、自分にどの様な効き目をもたらすのかわからない初心者の方にはお勧めです。 自分の症状に合った正しいCBD摂取方法については、CBD摂取に関する記事をご覧ください。 クローン病の治療にCBDを使用するには? 個人的にCBDを治療に使用したい場合は、必ず専門の医療機関に相談してください。CBDに理解のある医師であれば、現在の体調、体質、そして病状などを客観的に考慮した上で、クローン病治療のための最適な摂取方法などのアドバイスをもらえるでしょう。 現在CBDは、オイル、タブレット、ベイプ、エディブルなど、さまざまなタイプで販売されています。中でも、CBDオイルはこの中で最も人気のある製品タイプですが、長く使っていくことを考えれば、自分が一番使いやすいと感じるタイプのCBD製品を購入するのがいいのかもしれません。 クローン病に対するCBDの治療効果を調べた研究 非営利団体The Crohn’s and Colitis Foundation of Americaによって行われたカンナビノイドとクローン病に関する研究では、カンナビノイドはクローン病の治療に非常に有効である事が実証されました。4 そして、その治療効果は、従来のクローン病による炎症やその他の症状に対する治療と比べても同等かそれ以上であると結論づけています。 クローン病には、根本的な治療法がないといわれてきました。しかし、CBDはこの病気の症状を極めて効果的に改善するという事が明らかになりました。しかもその効果は、これまで長く使われてきた処方薬を上回り、副作用に関しても従来の医薬品とは比べ物にならないほど軽度なものであるため、CBDがクローン病治療薬として処方される日が来るのも、そう遠い日ではないかもしれません。 参考文献 Esposito, G., Filippis, D., Cirillo, C., Iuvone, T., Capoccia, E., Scuderi, C., Steardo, A., Cuomo, R. and Steardo, L. (2012). Cannabidiol in Inflammatory Bowel Diseases: A […]

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CBDは歯痛の痛みに効く?

もしまだなければ、ぜひ相談してみてください。THCやCBDには、抗炎症作用や骨を刺激する働きがあり、関節炎などの重篤な症状に効果があることは広く知られています。この事から、歯の痛みや腫れの軽減に大きく役立つと言われているのです。

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関節リウマチのためのCBD

CBDには幅広い効能がありますが、特に痛みを伴う症状に対しては優れた治療効果を発揮します。本稿では、CBDが関節リウマチにもたらす効果を詳しくご紹介いたします。 主な要因 遺伝子素因1 喫煙2 性別(女性の罹患率は男性の3倍)3 肥満4 CBDとリウマチ CBDオイル(カンナビジオール)は、様々な疾患に対して治療効果があると考えられており、これまで行われた数々の研究によると、CBDは体内の免疫系の調節をする役割があるという事がわかっています。その一つに、体内で炎症を起こす化学物質の生成を防ぐ、抗炎症作用の働きがあるため、5 皮膚に塗布することで痛みを和らげるという効果もあると言われています。6 この効果は、既に2003年にマウスを使って行われた研究で示唆されており、 CBDが慢性的な痛みの軽減に役立つ可能性があることが認知されるようになりました。7 この発見は、そうした慢性痛に苦しむ人が再び痛みから解放された人生を送れるという希望を与えるものでした。自己免疫性関節炎患には、罹患すると食欲が減退するという特徴がありますが、イスラエルの研究チームによれば、CBDは食欲を刺激するという効果を持っているため、8 CBDを使用することで食欲が改善し、疾患と闘うための栄養摂取ができるようになるといった効果も期待できるでしょう。 関節炎治療にCBDを使用するメリット 鎮痛剤の必要性を減らす 痛みを軽減する 従来の関節炎治療の副作用を抑える NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の必要性を減らす 運動能力が向上する 睡眠の質が上がる CBDを関節炎治療に使用した場合に考えられる副作用 CBDは、一般的には極めて安全な成分だといわれていますが、稀にいくつかの副作用が見られる場合もあります。現在報告されているものには、吐き気、下痢、眠気、食欲の変化、ドライマウスなどがあります。ただ、こうした症状は稀であり、仮に起こったとしても、リウマチの治療に用いられる従来の薬による深刻な副作用とは比べ物にならないほど軽微です。 関節炎治療に最適なCBDの摂取量 CBDに対する反応には個人差があるため、自分の体質に合った摂取量を正しく知る必要があります。そのためには、摂取中の身体の変化に常に注意を向ける必要がありますが、ライノフ氏とバーンバウム氏の提唱する「ステップアップ方式」は、そうした身体の反応を確かめながら最適な摂取量を特定するという画期的な摂取方法です。彼らの著書『CBD: A patient’s guide to Medical Cannabis』9 によると、マイクロドースと呼ばれる低用量の摂取方法から始める事で、関節炎に効く最適な摂取量がわかるとされています。低用量摂取(マイクロドーズ)の詳細やCBDの正しい飲み方については、CBDの摂取量に関する記事をご覧ください。 関節炎治療のためのCBDの摂取方法 CBDの使用方法は様々ですが、関節炎の治療に最適な使用方法は以下の通りです。 軟膏の局所使用 軟膏タイプのCBDは、局所的に使用できるため関節や筋肉の痛みを和らげるのに最適です。一般的には薬局で購入する事が可能ですが、カンナビスの合法化が進んでいない地域では、入手する事が難しいかもしれません。そうした場合は、関節の痛み緩和に特化した通常の軟膏を購入するという選択肢も残されています。 VAPEによる吸引摂取 吸入摂取は、一番即効性があり効果が得られる摂取方法で、効き目に応じてすぐに摂取をやめられるという特徴もあります。激しい痛みなどを素早く取り除きたい、といった場合に最適な摂取方法です。この方法では、摂取後約30分以内にCBDの効果が現れ始め、摂取した量に応じて1~4時間ほど持続します。即効性があり、効果も高いという理由で規制している国もありますので、この方法での摂取を検討する際には、お住まいの国でのCBDの規制について確認することをおすすめします。 CBDオイルによる舌下摂取 CBDオイルを舌の裏に垂らして摂取する方法です。スポイトを使ってオイルを数滴たらす方法が一般的ですが、お好みの分量を正確に測って摂取することもできます。「ティンクチャー」という言葉は通常、アルコールで抽出したものを指しますが、CBDティンクチャーは主にCO2法で抽出した液体のことを指します。こ方法は、最もクリーンで効率的な抽出方法と言われており、有害な残留物が残る事があるアルコール抽出で作られたCBDオイルよりもはるかに安全で高品質と言えるでしょう。 全てのタイプを試してみる カンナビスには、インディカ、サティバ、ハイブリッドなど様々な品種がありますが、どの種にも長所と短所があるため、これらを全て試してみて自分に合うものを見極めるという方法もまた、自分にあったCBD製品を見つけるのに有効な手段かもしれません。参考として、関節や筋肉の痛みがある場合には、心を落ち着かせ、リラックスさせる効果があるCBDを多く含んだ品種がおすすめです。 関節炎とCBDに関する研究で明らかになったこと 現在、アメリカでは65歳以上の約50%が関節炎を患っていると言われており、全体で約6,000万人の大人と多くの子供がこの痛みに日々悩まされていると推定されています。こうした非常に一般的な疾患である関節炎に対するCBDの有効性を調べた研究が、これまで数多く行われてきました。ここでは、それらの研究結果をいくつかご紹介します。 2000年に出版された学術雑誌『米国科学アカデミー紀要』に掲載された研究によると、10 人工的に関節炎の症状を発症させた数匹のマウスに、CBDを経口投与と注射による投与の二通りで投薬したところ、関節の損傷の進行を大幅に遅らせるという結果が得られたと報告しています。 カンナビスを専門的に調査するBrightfield Groupは、2017年に2,400人の関節炎患者に対して、大規模調査を行いました。11 この調査では、対象者のうちCBDオイルを使用した人の多くが、CBDの使用に満足したと報告し、さらには、そのうちの42%が従来の医薬品の使用からCBDの使用に切り替えるという結果が得られました。 関節炎のためのCBD – カスタマーレビュー I’ve had arthrosis in […]

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CBDA vs CBD – 全解説

CBDAとはCannabidiolic Acidの頭文字をとった略称で、カンナビスに含まれる植物性カンナビノイドの一種で、CBDは、CBDAを脱炭酸したカンナビジオールの略称です。

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多発性硬化症(MS)治療のためのCBD

多発性硬化症(MS)は、中枢神経系に影響を及ぼす自己免疫疾患の中でも最も一般的な神経性の疾患の一つで、若年層から中高年まで、幅広い年齢層で見られるのが特徴です。 この病気は体を容赦無く蝕んでいくため、一度かかると一般的な日常生活を送ることが非常に困難になってしまいます。発症すると、程なくして働けなくなったり、常に助けや介護が必要になるほどに症状が進行します。多発性硬化症を発症した人の多くは、筋肉の衰弱によるけいれんや手足の硬直などによって生活の質が著しく低下してしまいます。 多発性硬化症の一般的な症状 運動の制限 疲労感 痛み 感覚障害 麻痺 膀胱機能障害 痙性 アメリカのテレビタレントであるモンテル・ウィリアムズは、自身の多発性硬化症の症状を改善するために、医療用のカンナビスを使用していることを公言しています。彼は著名な医療カンナビス容認派で、何十年にもわたってCBDの合法化を訴えてきました。こうした声は、多発性硬化症患者の間で年々大きくなってきています。 多発性硬化症にCBDを使用する際に考えられる副作用 CBDは天然の化合物であるため、副作用が非常に少ないと言われています。そうは言っても、その他の治療薬と同様、幾つかの副作用があります。1 これまでに報告されているものは、ドライマウス、低血圧、もうろう状態、眠気などです。 ドライマウスに関しては、水を摂取する事で簡単に改善する事が可能です。また、高濃度のCBDを摂取する場合には、同時に服用しているその他の医薬品の効果を低下させてしまうため注意が必要です。この問題は副作用として数えられる事がありますが、用量を調節する事で容易に対策する事が出来るため、注意して使用する分には心配する必要はないでしょう。 関連記事: CBDオイルの副作用:総合ガイド 多発性硬化症の治療に最適なCBDの摂取量 CBDの効き目や反応は個人によって異なるため、最適な摂取量も人によって変わってきます。 レオナルド・ライノフ、ジュリアーナ・バーンバウム著『CBD: A Patient’s Guide To Medical Cannabis』では、自分に合ったCBD摂取量を特定するための方法が提示されています。2 その方法とは、1日あたりの摂取量を期待する効果が得られるまで徐々に増やしていくというものです。ライノフ氏とバーンバウム氏によれば、まずはマイクロドースと呼ばれる、極微量の摂取から始め、慎重に摂取量を増やしていく事で、適切な摂取量を安全に知る事ができます。摂取量の違いやCBDオイルの正しい摂取方法について詳しく知りたい方は、こちらのCBD摂取量ガイドをご覧ください。 CBDの使用方法 CBDには、いくつか異なる使用方法があります。最も一般的なのは、スポイトで口の中に含むCBDオイルですが、このほかにもCBD抽出液や錠剤タイプもあります。また、CBDリキッドを電子タバコで吸入摂取する方法も人気です。また、筋肉や関節の痛みの緩和にはCBDオイルが配合されたクリームやバームタイプが最適です。 CBDが多発性硬化症の治療に有効である事を示した研究 特定のカンナビノイドが、多発性硬化症やその他の神経変性疾患のけいれん症状を軽減することは、豊富な前臨床および臨床の研究データが十分に示しています。3 また、神経障害性疼痛に対するカンナビノイドの治療効果を調べる研究では、4 CBDの入った経口スプレーとプラセボ(偽薬)の経口スプレーを数週間させた結果、CBDを摂取した患者グループの大多数が、プラセボを摂取した患者よりも痛みが軽減したと報告しました。 多発性硬化症(MS)治療のためのCBD – カスタマーレビュー I can only give Nordic Oil the best score “All I can do is give Nordic Oil the highest […]

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ヘンプの歴史

ヘンプの歴史は、1万年にもおよびます。炭素年代測定の結果によると、ヘンプは紀元前8,000年頃にはすでに使用されており、1 イギリス史においても、紀元前800年頃にはすでにヘンプの栽培が行われていたという記録が残されています。16世紀には、ヘンリー8世がイギリス海軍の艦隊の装備の材料となるヘンプを大量に栽培するよう、農民に義務付けました。成長したヘンプの高さは30〜45cmほどになり、密度の高い繊維質の茎で自らの体重を支えています。 ヘンプは主に北半球に広く分布しているカンナビス・サティバと呼ばれる植物の一種で、多様な製品を工業的に利用するために栽培されています。この種は、脳の働きを変化させる陶酔作用を持つTHC(テトラヒドロカンナビノール)の濃度が低く、安全性の高い有効成分であるCBD(カンナビジオール)の濃度が高いのが特徴です。 ヘンプはどんなことに使われる? 冒頭で触れたように、ヘンプ使用の歴史は長く、人類は古代よりこの植物を様々な形で生活に役立ててきました。イギリスにおいては、戦艦やその部品の製造に利用され、そして現在でも、現代ならではの用途で使用され続けています。 東洋におけるヘンプの歴史 アジアで初めてカンナビスの栽培を始めたのは、中国でした。2 中国はこの植物を様々な用途で利用しましたが、最も盛んに行われていたのは医療への応用でした。当時の文献には、ヘンプの根を血栓や感染症の治療に使用していた記録が記されています。3 また、ヘンプのその他の部位は抜け毛予防や胃痛の緩和に使用されていたようです。4 これらの治療効果は、医学がより発達した現代の研究によって科学的に証明される事となりました。 現代では更なる研究が行われ、ヘンプに秘められたその他多くの健康上のメリットが発見されているため、より多彩な使用方法で活用されています。例えば、ヘンプには脂肪酸やアミノ酸が豊富に含まれているため、実の部分は麻の実ナッツとして、一般的なナッツと同様に食べられています。 また、ヘンプは食用油の原料としても使用されており、現在では多くの家庭でヘンプシードオイルという名前で親しまれています。この植物から作られたオイルには多くの健康上のメリットがあり、日常的に使用する食用油にヘンプシードオイルを選ぶ人は年々増えています。 ヘンプは、ペットフードにも使用されています。猫にヘンプ入りのキャットフードを与えると、毛並みが健康的な艶を帯びるようになったり、犬、牛、馬に対してはサプリメントとして使われていたりします。 肌の健康を保つためにも、ヘンプは役立ちます。ヘンプが配合されたローションは、肌に栄養と潤いを与えます。カンナビスに含まれる必須脂肪酸が乾燥でひび割れた肌を改善してくれるのです。ヘンプから作られるヘンプオイルは、多くの油性製品の製造の元となります。例えば、塗料にもヘンプオイルが使われますが、この場合他の油で作られた塗料よりも耐久性が高くなるため長持ちします。また、ヘンプオイルには毒性がないため、環境にも優しいという利点があります。 世界中で使われているヘンプ(麻) 西洋では、ヘンプは麻という繊維の原料として繊維産業で利用されており、手触りが似ている綿より耐久性があるため、より幅広い用途の布地を作るのに使われています。世界最古の織物やジーンズ、そして初めて作られたアメリカ国旗も麻から作られました。綿が登場するまでは、衣料品業界での主流はこの麻だったのです。 あまり知られていない事ですが、ヘンプオイルは1870年代に石油が発見されるまで、燃料としてアメリカの多くの家庭で使用されていました。興味深いことに、今日ではディーゼルエンジンで使用されるガソリンに代わるバイオ燃料の原料として、ヘンプオイルが使用されるようになりました。5 バイオ燃料は、一酸化炭素のような温室効果ガスを発生させないため、環境にも優しいと言われています。 また、ヘンプはプラスチック製品の代わりとしても注目を集めています。現在売られているもののほとんどは、プラスチックの袋に包まれています。プラスチックは生分解性ではないため、捨てられるとそのまま分解されずに残り、環境を汚染し続けますが、天然素材であるヘンプは自然界で分解されるため、こうした容器を製造するための原料としては理想的なのです。 ヘンプが合法な国は? 工業用ヘンプは、健康食品として販売されているカンナビス製品の原料とは品種が違うため、注意が必要です。ヘンプに関しては、合法化されている国もあれば、ヘンプ製品の使用を違法としている国もあります。 関連記事:CBDが合法な国は? ヘンプはどのような効果をもたらす? カンナビスの種子は驚くほど栄養価が高く、種子の30%以上が脂質で、その中にはα-リノレン酸や脂肪酸が豊富に含まれています。また、多くの効能を持つガンマリノレン酸や心血管疾患のリスクを軽減するオメガ3脂肪酸なども含まれています。 ヘンプから抽出されるカンナビジオール(CBD)は、現代の医学における、最も重要な発見のひとつだと言われています。CBDは、ヘンプに含まれる天然化合物で、人や動物の抱える数多くの病気や症状の治療に役立つとして、医学の世界で最も注目されている有効成分です。 また、ヘンプの成分は心臓病治療にも有効性がある事が研究によって明らかになっています。6 ヘンプの種子には、体内の硝酸の生成に使われるアルギニンと呼ばれるアミノ酸が含まれており、この硝酸は血管を拡張・弛緩する働きがあるため、ヘンプを摂取する事で血圧が下がり、心臓病のリスクを抑えます。 また、ヘンプは消化を促すため、クローン病などの消化器系の疾患を治療するためにも使用されます。食物繊維は、普段の食生活において消化を助ける役割を担っていますが、ヘンプシードには、不溶性食物繊維が80%、水溶性食物繊維が20%含まれています。水溶性食物繊維は、消化器系細菌の貴重な栄養源となることに加え、血糖値を抑えたりコレステロールの調整も行います。一方で不溶性食物繊維は、糖尿病の発症リスクを低下させる効果があると言われています。 ヘンプとCBDに関する医学研究 これまで、何百ものCBDが体にもたらす関する研究が行われてきました。7 8 その研究の多くは、CBDが人の体に有益である事を示す結果を残しています。その証拠として、世界保健機関(WHO)が2018年6月に発表したCBDに関する最新情報では、以下のように述べられています。9 「CBDは摂取しても安全な成分であり、まれに起こる下痢、食欲の変化、疲労感などの副作用は、CBDがもたらすメリットとは比較にならないほど軽微なものだ」 実際、CBDと同等の効果を持つ医薬品は、CBDよりもはるかに重篤な副作用を引き起こすものばかりです。副作用が少ないということは、患者が安心して治療に専念できるということです。そのため、薬を服用するときは、常に副作用について気をつける必要があるでしょう。 カンナビスという植物は、古くから人間や動物に多くの恩恵を与えてきました。常に科学技術に頼って健康を保とうとしてきた結果、高い副作用にも悩まされるようになった現代だからこそ、私たちが考えている以上に多彩な薬効を持つこの植物の種子の可能性に、今一度目を向けるときなのかもしれません。 参考文献 Zatta, A., Monti, A. and Venturi, G. (2012). Eighty Years of Studies on Industrial Hemp in the Po Valley […]

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酒さ治療のためのCBD:CBDが酒さにもたらす効果

カンナビジオール(CBD)は、酒さと呼ばれる、顔中央の皮膚が炎症を起こして赤くなる慢性的な皮膚疾患の治療に有効だと言われています。 酒さは、皮膚に赤い斑点、隆起、発疹などができる事で外見に影響を与えるために、様々な社会心理的な問題を引き起こします。1 古くから言い伝えられている伝統的な治療法はありますが、そのいずれもが根本的な治療にはつながりません。しかし、CBDと呼ばれる成分がこの疾患の効果的な治療法になる可能性がある事が、最近の研究で明らかになりました。本記事では、酒さに対するCBDの効果、使用方法など、この疾患とCBDに関するあらゆる情報をまとめ、この天然のカンナビノイド成分の将来について考えていきたいと思います。 酒さとは? 酒さとは、顔面の中央が紅潮する状態が続く、慢性的な皮膚疾患で、2 そのままにしておくと炎症を起こした皮膚血管がさらに拡大して赤みが強くなり、さらには顔に小さな炎症性の隆起が生じたり、涙目のような結膜充血が起こったり、皮膚が乾燥してかゆくなったりします。顔は体の中で最も目立つ部分です。そのため、この疾患を患う事で身体的な不快感だけでなく、不安や自尊心の減退などの心理的影響も起こり、日常生活の質の低下や、社会的に差別や偏見に苦しむ人も少なくありません。 酒さに悩む人が最も多い年齢層は30〜50代で、男性は重症化する傾向にある一方で、罹患率は女性の方が高い事が特徴です。酒さの直接的な原因はまだはっきりと解明されていませんが、免疫系が一因であると考えている専門家が多く、また、ストレス、薬物、日焼け、天候などの環境要因も大きく関係しているようです。3 さらに興味深いことに、全体の約3分の1が家族内発症だといわれており、遺伝的な要因がある事も示唆されています。 現在医療機関で行われている酒さ治療は、基本的に症状改善が目的であり、根本治療を目指す治療法は導入されていません。最も一般的な治療法は、外用クリームタイプのメトロニダゾールなどの抗生物質をで皮膚に塗布するか、飲み薬として服用する薬物治療です。また、ステロイドクリームが処方されることもありますが、いずれの薬も、吐き気、炎症、じんましんなどの副作用を伴います。より極端な治療法としては、レーザーで血管のサイズを小さくし、皮膚の赤みを抑えるという手術もあります。 CBDが酒さを改善するメカニズム CBDは、カンナビスから抽出される向精神作用を持たない有効成分で、抗炎症作用や抗酸化作用などの多様な治療効果がある事がわかっています。CBDがこのような作用をもたらすのは、私たちの体内に備わっているエンドカンナビノイドシステムが大きく関係しています。エンドカンナビノイドシステムとは、CBDなどのカンナビノイドと呼ばれる化合物と相互作用して体内のあらゆる部分のバランスを調節している、体の健康の軸となる機構です。たとえば、ストレスホルモンのレベルが上昇するなどして体内システムのバランスが崩れると、CBDはエンドカンナビノイド受容体をその場合に応じて抑制したり活性化させたりして関連する症状を緩和します。 意外にも、酒さを引き起こす原因の一つに不安感が挙げられます。CBDオイルは抗不安作用があるため、酒さによるストレスを和らげるという意味で治療に役立つ可能性があります。同様に、過剰な免疫反応もこの皮膚疾患の原因であると考えられており、皮膚に生息する微小なダニや、腸内細菌の一種であるヘリコバクター・ピロリ菌が免疫系を刺激する事で血管が拡張し、皮膚表面に腫れや赤みが現れます。広く知られているCBDの持つ抗炎症作用は、こうした原因によって引き起こされる炎症を抑え、同時に痛みを軽減します。4 また、前項で触れた抗酸化作用によって、酒さの症状を悪化させることで知られる太陽光線から肌を守ってくれます。 関連記事:不安障害のためのCBD 酒さ治療としてのCBDの使用方法 CBDオイルを酒さ治療のために使用する場合、以下のような使用方法が考えられます。 残念ながら、現段階では酒さに対するCBDの最善の用量・用法を判断するための情報が揃っていません。その理由の一つとして、アメリカではつい最近までこの分野の研究が違法だったためにまだ十分な研究結果が集まっていないという事が挙げられます。ただ、舌の裏に含ませたり、食べ物と一緒に摂取したりするという一般的な方法でこのカンナビノイドと呼ばれる天然の化合物を摂取する限りにおいては、極めて安全に使用する事ができるでしょう。 CBDオイルの経口摂取は、バイオアベイラビリティー(血流に吸収される割合)が低くなる傾向にありますが、かといってCBDそのものを単独で摂取すると、逆に有効成分の摂取量が減少する事がわかっています。その理由としては、消化器系の酵素がCBDを代謝物質に分解し、濃度が低下してしまうためです。このため、消化器系を迂回して吸収させることができる舌下摂取がより効率的な摂取方法だと言われています。この方法でCBDを摂取する場合、飲み込む前に1~2分間、舌の裏にオイルを含ませて吸収を待つとより大きな効果が期待できるでしょう。 CBDオイルは通常、30ml容器の中にはスポイトが入っている状態で販売されています。睡眠調節のためのホルモンであるメラトニンなど、他のサプリメントと同時に摂取する事で更なる効果を得る事もできます。また、最適な濃度は用途によって異なり、スポイトひと吸いあたり17mgのCBDを含むものから、最も濃度の高いものではひと吸いあたり84mgのCBDを含むものまであります。 酒さ症状がある顔面にCBDを使用する方法 通常、CBDオイルを顔に直接塗布する事で、酒さの症状が緩和していきます。お好みのCBDオイルを顔の症状が現れている箇所に数滴垂らし、優しく擦り込みましょう。また、数滴のCBDオイルをフェイスバームやクリームに混ぜて、フェイスクリームとして使用しても十分な効果が期待できます。 CBDと酒さに関する医学研究で明らかになったこと CBDの酒さに対する治療効果を検証した医学研究は限られていますが、CBDがこの皮膚病を治療できることを示唆する研究論文は多くあります。2018年に権威ある皮膚科学の専門サイトに掲載されたレビュー論文では、CBDが炎症と過剰免疫反応を大幅に低下させるなどして皮膚病に対して高い治療効果を発揮する可能性があるとしています。そして、炎症と過剰免疫反応は、酒さの原因となる症状であるため、CBDには酒さを治療する潜在的な治療効果があると考えられているのです。5 また、学術雑誌「The Journal of Clinical Investigation」に掲載された2014年の研究では、CBDが酒さとにた症状が現れるニキビに対して抗炎症作用をもたらすと発表されました。6 まとめ 結論として、CBDには、炎症や赤みなどの症状の緩和や、酒さの直接的な原因として疑われている免疫系の調節を行う力があり、酒さ治療に大いに役立つ可能性があるといえるでしょう。こうした治療効果を期待して、酒さ治療のためにCBDを摂取する場合は、食べ物と一緒に摂取する経口摂取や、舌の裏にオイルを垂らして吸収させる舌下摂取が最適な方法だと考えられています。CBDが酒さの諸症状を改善することは数々の研究によって明らかになっていることに加え、カンナビスに対する規制緩和の動きが高まっていることもあり、CBDと酒さに関する研究が今後一層盛んに行われていくことで7 参考文献 Tabassum, N. and Hamdani, M. (2014). Plants used to treat skin diseases. Pharmacognosy Reviews, 8(15), p.52. [↩]WebMD. (2019). What Is Rosacea?. [online] [↩]Mikkelsen, C., Holmgren, H., […]

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季節性情動障害のためのCBD

季節性情動障害はSADと省略して呼ばれるうつ病の一種で、 米国精神医学会によると、気分の落ち込みやエネルギーの低下などの、うつ病と似た症状が現れます。このような状態に陥る主な原因は日光不足だと言われており、日照時間が少なくなる秋から冬にかけて多く見られます。 秋になると、夕方の5時が、まるで夜9時かのように感じられるほど暗くなります。この季節、北半球では日照時間が短くなり、さらに極北の国では日照時間が全く訪れないという地域もあります。 暗い中で出勤し、ようやく仕事を終えて会社を出るとすでに日が落ちているという毎日は、考えるだけでも鬱屈としてしまいそうですが、光不足は、実際に睡眠、食欲、活動、性欲、不安、気分などを司る脳の一部に大きな影響を与える事がわかっています。そのため、もしこうした季節の変わり目に著しいエネルギーの低下や無気力感、行動や習慣の極端な変化を感じた場合は、季節性情動障害を疑ってみてください。 このような光不足の中で長期間生活をしていると、精神はすぐに影響を受け、気分の山や谷として現れてきます。また、食欲不振、急に甘いお菓子が食べたくなる、不眠、寝坊、自己評価の低下、自信過剰など、精神状態の異常が起こり始めます。 季節性情動障害は、1984年に精神科医のノーマン・ローゼンタールによって発見されました。 ローゼンタールは、温暖な国である南アフリカのヨハネスブルグから冬の厳しい米国北東部に移り住んだ後、共同で執筆した論文の中で「季節性情動障害」という言葉を初めて使いました。 研究データが示す事実 ヨーロッパで行われたうつ病についての大規模研究によると、SADはヨーロッパに住む人々の間で顕著に見られる症状であり、あいまいな診断を受けたり誤診されたりする場合が多いようです。1 また、SADは男性よりも女性が罹患する割合が高く、また18〜30歳に多いという事がわかりました。季節性情動障害を患っている人の中には、日常生活に支障をきたすほど強い症状を持っている人もいます。 関連記事:うつ病のためのCBD 季節性情動障害(SAD)の一般的な症状 季節性の希死念慮 不眠症 食欲不振 過剰な睡眠:日光を十分に浴びることができないため、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌量が増加する ビタミンDの欠乏 様々な活動への興味の喪失 孤独感 季節性情動障害の診断基準として、最低2年間大規模な季節性うつ病の症状が現れているという条件があります。そのような長期にわたる疾患を克服するには、十分なサポート体制が必要となってきます。 SADの治療法は様々ありますが、その内いくつかの代表的な治療法をご紹介します。 光療法 抗うつ薬の服用 CBD製品の使用 会話療法 上記の治療法の組み合わせ SADは、季節が変わり日照時間が長くなると自然に改善する事もありますが、中には集中的な治療が必要な場合も少なくありません。 光療法 光療法は、明るい光を発する箱の前に座って光を浴びる治療法です。治療の初期段階である1~2週間の間に1日あたり約20分以上光を浴びる事で、季節性情動障害の多くの症状が軽減し、患者の状態に良好な変化が現れます。 その後は、再発を防ぐために冬の終わりまで同じように光を浴びる治療を続けます。 抗うつ薬の服用 抗うつ薬は、うつ病、不安障害、慢性疼痛、まれに依存症などの治療に用いられる優秀な処方薬ですが、服用すると体重増加、頭痛、性機能障害などの深刻な副作用を引き起こしたり、期待する通りの結果が得られなかったり、誤用やプラセボ効果を引き起こしたりする可能性があるため、リスクも大きいと言われています。 CBD製品を使用する 季節性情動障害によって引き起こされる症状に対するCBDの有効性は、これまでの多くの研究によって裏付けられてきました。まず、CBDには不眠症と不安感を軽減する効果があります。2010年の研究では、社会不安に対するCBDの改善効果が認められました。2 また、2014年の調査では、CBDには抗うつ作用もあることがわかりました。3 近年、処方される医薬品の危険な副作用に対する危機感が高まったことで、古くから使用されてきた植物由来の成分が再注目されるようになりました。 CBDは、脳内のセロトニン受容体と結合することで不安定な気分を改善する作用があるという心強い結果が、これまでの研究や実験によって明らかになりました。メカニズムとしては、CBDは身体・精神のあらゆる機能を正常に保つ役割があるエンドカンナビノイドシステムと相互作用する事で、不安や抑うつ状態を和らげます。 SADに対しては、冬の間毎日の食事にCBDを取り入れることで、症状を効果的に緩和する事が期待できます。また、CBDを料理に混ぜ入れたり、CBDを混ぜた食材でお気に入りの料理を作って楽しむこともできます。 主なCBDの製品タイプは以下の通りです。 CBDオイル CBDカプセル CBDペースト CBDクリスタル CBDキャンディー CBDサプリ 会話療法 サウスアラバマ大学心理学教授のラリー・クリステンセン博士は、と会話両方について以下のように述べています。 「会話療法を受けると、うつ状態を克服するためのスキルを獲得でき、それは非常に勇気づけられる体験で、これによって長期間にわたる治療効果を期待できるのです」 また、認知行動療法(CBT)と対人関係療法も、SAD治療には重要な治療法で、多くの医療機関で広く採用されています。 認知行動療法では、ネガティブな思考の根本原因と、それが不安や抑うつにつながるプロセスを注意深く観察し、ポジティブな思考や行動、気分に置き換えることを意識的に繰り返し練習することで、認知の歪みを修正することを目指します。 対人関係療法では、他人との関わり方や、身体障害があっても社会的に成功して幸せな生活を送っている人について学ぶことを中心に行います。これにより人間関係が改善され、社会生活に前向きな変化をもたらす事で、さらにポジティブな感情が沸き起こり、治療がより効果的に進んでいきます。これらの治療法はいずれもうつ病の治療に対して、極めて大きな効果をもたらすと言われています。 複数の治療法の組み合わせ SAD患者の状態や重症度によっては、これまで紹介した治療法を組み合わせて対処する場合があります。 まとめ このように、心の病気や精神障害は、適切なタイミングで治療を開始して丁寧なサポートを継続する事が肝心です。ただ、治療法の選択以上に大事なのは、周りの家族が日常生活で、本人に寄り添い、耳を傾ける事です。心を病んでしまっている人に必要なのは、辛い気持ちに寄り添ってくれる理解者です。また、医療専門家も良き相談相手になってくれる場合がほとんどです。 […]

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CBDは筋肉弛緩剤として機能する?

本稿では、CBDが筋肉の痛みに対してにどのような働きをするのか、また、エンドカンナビノイドシステムに干渉することで筋弛緩剤としてどのように働くのかをわかりやすく解説していきます。 鎮痛剤は、中枢神経系を介してこうした化学物質が生成されるのを防ぎ、脳が痛みを認知するプロセスをブロックします。 これにより、実際には痛みの元が存在していても脳が痛みがないかのように錯覚するのです。 しかし、損傷が筋肉に起こっている場合は、鎮痛剤よりも筋弛緩剤を使用する方が効果的です。筋弛緩剤は、筋肉損傷箇所に作用し、コリや緊張を和らげ、痛みを軽減してくれます。従来の筋弛緩剤は天然ではない これらの医薬品は、いずれも有機合成反応によって人工的に作られるため、大きな副作用があります。そうしたリスクを避けたい人には、天然の筋弛緩剤として作用するCBDオイルがおすすめです。CBDオイルは、筋肉の痛みを効果的に和らげるという証拠も示されています。 CBD と エンドカンナビノイド システム(ECS) CBDは、神経伝達物質受容体と相互作用することで、健康に大きなメリットをもたらす天然成分です。人の体には、脳をはじめとする体内のあらゆる部位に、神経伝達物質であるエンドカンナビノイドに反応する、カンナビノイド受容体が分布しています。通常エンドカンナビノイドは体内で自然に生成され、末梢神経系と中枢神経系を通って脳に伝達されます。この機構の働きは完全には解明されていませんが、食欲、気分、痛みなどの心理的、認知的、身体的なプロセスを正常に保とうとする調節機能がある事がわかっています。 CBDは、カンナビスと呼ばれる植物から抽出されますが、エンドカンナビノイドと似た性質を持っているため、体内のカンナビノイド受容体にも同じような作用をもたらすのです。このエンドカンナビノイドに極めて近い構造を持ったカンナビノイドは、エンドカンナビノイドシステムが正常に働くのを助ける事で体内のあらゆる機能を調節する事ができるため、疾患や症状の治療に効果的だとされています。CBDが筋弛緩剤として筋肉の痛みを軽減するのに役立つと言われているのは、ここで言う「あらゆる機能」に、運動、痛み、精神安定も含まれている事が理由です。 手術の際に麻酔薬として使用され鎮痙剤は特に危険だと言われており、心拍数を変動させてしまうため、高齢者にはリスクの高い薬です。また、この薬の成分はオピオイド系のグループに属しているため、依存してしまう危険性もあります。それに対し、CBDが依存症をきたしたという事例は、一つも報告されていません。1 それどころか、CBDは依存症対策に役立つという研究結果が出ているほど、依存性とは縁遠い成分なのです。2 エンドカンナビノイドシステムとCBDとの強い結びつきが、筋弛緩効果を生み出す鍵になっていることは、すでに前項で触れました。では、具体的にはどのように結びついて筋弛緩の効果を生み出すのでしょうか。3 まず、過剰に収縮した筋肉をリラックスさせるためには、エンドカンナビノイドを十分に供給する必要がありますが、CBDは、痛みが発生したときに放出される化学物質の放出スピードを遅らせ、体内のエンドカンナビノイドの供給量を大幅に増加させます。このようにして、筋肉の弛緩を助け、痙攣を抑えるという2つの効果によって筋肉の痛みを軽減するのです。 オイルとチンキ 軟膏 ローション 関連記事:CBDの使用方法 完全ガイド 別の種類の痛みに対するCBD CBD製品は、違ったタイプの痛みの軽減にも幅広く応用する事ができます。 慢性疼痛は、改善が最も難しいとされるタイプの痛みと言われており、その名の通り、長期間にわたって慢性的に起こり、日常生活に大きな影響を与えます。英国薬理学会の主導した研究によると、CBDは様々なタイプの慢性疼痛を安全かつ有効に軽減することのできる成分であることが示唆されています。4 関連記事:CBDと痛み CBDの治療効果は数え切れないほどありますが、痛みに関するものだと関節炎、骨粗しょう症、多発性硬化症などの治療に大きな効果があるとされています。 筋肉の痛みのためのCBDオイル – まとめ CBDは、筋肉の痛みをはじめとするさまざまな病状に対して有効である事が数々の医学研究で明らかになっており、そうした研究の結果から、CBDが効果的な筋弛緩剤として普及していく事が示唆されています。カンナビスから抽出される天然成分であるCBDは、体内バランスを調節するエンドカンナビノイドシステムと相互作用してリラックス効果や筋弛緩作用をもたらすため、大きな副作用のない理想的な治療薬の可能性を秘めています。 正式に医薬品として承認されるためにはさらなる臨床研究が必要となるため、処方薬としてCBDを受け取る日はまだ先になりそうですが、現在でも実際に治療に役立てて効果を体感している人の声は多数見受けられます。医療応用をゆっくり待ちながら、こうした声を判断材料に、CBDの使用を検討してみるといいかもしれません。 筋肉痛のためのCBD – カスタマーレビュー For me – the best CBD product…  “For me, it’s the best CBD product on the market, I have tried some and […]

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CBDと心血管系

心血管系への治療薬としてのCBD 今回は、CBD(カンナビジオール)が心血管系にもたらす様々な健康上のメリットについて説明します。CBDとは、カンナビスと呼ばれる植物から抽出されるカンナビノイドで、全体の最大40%を占める有効成分です。 心血管系の機能とは 心血管系は一言で言うと、心臓と血管のネットワークで構成される、体の隅々まで血液を循環させるための機構の事で、リンパ管系と同じ循環器系の一つです。 心血管系には、他にもいくつかの重要な役割があります。例えば、ホルモンを制御したり、生殖のために勃起を維持したり、体温を調節したり、腎臓のフィルター機能によって塩分や不要な物質を排出したり、病原体から身を守るための抗体や免疫細胞の輸送をするなど、その役割は多岐に渡ります。 最も一般的な心臓病 心臓という器官が、前述の様な生命維持に関わる極めて重要な機能を持っている事を考えれば、心臓に影響を与える合併症が、病気における死因として最も一般的であるのは、不思議なことではありません。2020年にスペインの国立統計局(INE)が公表した報告書によれば、死亡原因の第1位は、全体の23%を占めている心血管疾患だと発表しており、がん(20,4%)や感染症(20,9%)の割合を上回りました。ただ、2020年に関してはCOVID-19の感染拡大が影響したこともあり例外的に割合が変動しています。そのため、この年の感染症による死亡者の67.5%がこのCOVID-19によるものだと言われています。 心臓病の罹患率が急激に増加した背景には、生活習慣の乱れが深く関わっています。長時間座る生活、ストレス、喫煙、偏った食事などが、健康を害する一番の原因であり、こうした不摂生に心当たりのある人は、積極的に改善に向けた取り組みをする必要があるでしょう。 ここからは、現代人に最もよく見られる5つの心疾患についてご紹介いたします。 CBDが心血管系に与える影響 – メリットと潜在的リスク 心血管系への理解が深まったところで、本題である、CBDと心血管系の関係性について掘り下げていきましょう。 CBDには、同様の植物から抽出されるTHC(テトラヒドロカンナビノール)とは異なり、多幸感や「ハイ」な状態にする向精神作用がありません。そのため、医療において、例えば統合失調症、てんかん、不安障害、多発性硬化症などに対してより広くポジティブな影響を与える成分として注目されています。基本的にCBDは、鎮静作用の働きと神経信号の流れを抑制する事による鎮痛作用の働きがあります。また、2007年にMolecular Cancer Therapeutics誌に掲載された研究では、CBDはCB1、CB2、バニロイドなどの受容体とは無関係に、単体でプログラム細胞死を促す事で乳がんの発生を大幅に遅らせることができると結論づけられています。1 CBDの医療応用の例は年々増加しており、科学者や研究者は、CBDの心血管系への治療効果について様々な角度から研究を進めています。そうした流れもあり、2012年には、ノッティンガム大学の3人の研究者による論文がBritish Journal of Clinical Pharmacology誌に掲載され、CBDが心血管系の治療に有効であるという証拠が示されました。2 これは、カンナビジオールが動脈に直接作用し、急性の血管弛緩を起こす事によるものです。こうした場面では、CBDは例えば高グルコースによる血管の損傷に対する保護剤として作用します。つまり、この研究結果でわかる事は、CBDの抗酸化作用と抗炎症作用が心血管系疾患の治療に有効に働いたという事です。 これらの研究で得られた前臨床データが総合的に評価され、その結果CBDが心臓疾患だけでなく末梢血管や脳血管に関係する疾患の治療に有効であるという事が、裏付けられました。現在のところ、この学説が最も有力なものとして認識されてはいますが、このレビューを行った研究者達は、この学説をより確かなものにするためには、さらなる研究が必要だと指摘しています。 現在わかっている事実 心血管系の問題が何らかの炎症によって引き起こされる事がほとんどだという事実を踏まえて行われた近年の研究により、CBDは抗炎症作用により心血管系の組織を保護する力があることが実証されています。 その一つに、2016年に国際的な研究チームによって実施された医学研究があります。3 この実験では、マウスにCBDを持続的に投与することで、心血管組織の炎症を軽減させる事に成功しました。それによって心不全の悪化のリスクが減り、それどころか元の健康状態に回復していくという大きな効果をもたらしました。以上の結果から、この国際共同研究ではCBDが心筋炎(心筋の炎症)の改善に役立つことが実証されました。 実は、その1年前の2015年には既に、中国の研究者たちがウサギを使った数回の実験によりカンナビジオールが心筋梗塞の回復を助けることを実証している事は、あまり知られていません。4 この実験では、心臓発作を起こした直後にCBDを投与されたウサギが、プラセボ(偽薬)を投与されたウサギよりもはるかに早く正常な状態に戻ったという結果が示されました。 反対に、CBDの持つ健康リスクについてですが、これに関しては取り上げる内容がほとんどないのです。CBDは、飲み合わせを気をつけながら慎重に摂取する限りにおいては、どんな病状・体質の人でも安全に使用できる成分であり、その安全性は世界保健機関(WHO)でも公式に認められています。5 留意点 現在心臓病の薬を服用している方は、CBDが薬と相互作用したり、処方薬の効果を低減させてしまう可能性があることにご注意ください。こうした問題を避けるためにも、CBDを摂取する前には医師に相談する事をおすすめします。 関連記事:CBDと医薬品の相互作用 CBDの使用方法 カンナビジオール(CBD)を摂取する方法は、主に以下の3種類に分けられます。 吸入摂取:この摂取方法では、ヴェポライザーと呼ばれる吸引器が必要となります。効果が即座に現れるというメリットがありますが、同時に持続時間が短いというデメリットもあります。当然ながらタバコと比べてもはるかに危険性が低いにもかかわらず、吸引している様子が似ているために、肺への安全性を疑問視する声もあります。 単純摂取:クッキーやワカモレ、ドリンクなどの食品にカンナビジオールを加えて摂取する方法です。この方法では効果はゆっくりとしたものになりますが、持続時間が長く、安定した効果が得られます。 舌下摂取:この方法はシンプルで、CBDオイルを数滴舌の裏に垂らし、1分ほど吸収を待ってから飲み込みます。 CBDの適切な摂取量については、当サイトのCBD摂取量ガイドをご覧ください。 最後になりますが、心血管系を保護して健康に保つには、CBDの含有量が多く、THCの含有量がゼロか出来るだけ少ないCBD製品を選ぶ事を強くお勧めします。この点において、CBDのカプセルやオイルタイプを推奨する専門家も多くいます。 参考文献 Caffarel MM, Andradas C, Mira E, Pérez-Gómez E, Cerutti C, Moreno-Bueno G, Flores JM, García-Real I, Palacios J, Mañes S, Guzmán M und Sánchez […]

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